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「+80」はどこの国?答えは“存在しない”。絶対に出てはいけない詐欺の手口と、今すぐできる着信拒否設定【全キャリア対応】

2025年8月28日

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見知らぬ番号からの着信

スマホの画面に表示された、見慣れない「+80」から始まる電話番号。 「+81(日本)の間違いかな?」「海外の知り合い?」と、一瞬出るべきか迷ってしまった方もいるかもしれません。

結論から言います。絶対にその電話に出てはいけません。もちろん、折り返しも厳禁です。

なぜなら、世界中に「+80」という国番号は存在しないからです。 存在しないはずの番号からかかってきている時点で、それは100%詐欺グループによる罠です。

この記事では、「+80」電話の正体である「番号偽装(スプーフィング)」のカラクリと、もし出てしまった場合のリスク、そして今すぐやるべき「国際電話ブロック設定」の手順について、IT機器に詳しくない方でも分かるように徹底解説します。

こんな方におすすめ

  • 今まさに「+80」から着信があり、出るか迷っている人
  • 履歴に残った番号に「大事な電話かも」と折り返そうとしている人
  • 高齢の両親がスマホを持っており、詐欺被害を未然に防ぎたいと考えている人

「+80」の正体は?なぜかかってくる?

結論から言うと、「+80」という国番号を持つ国は地球上に存在しません。

国際電話の番号は「ITU(国際電気通信連合)」という機関が厳格に決めています。例えば、日本の「+81」、中国の「+86」、アメリカの「+1」などは実在しますが、「+80」はどこにも割り当てられていないのです。

「+80」という国は存在しない

国際電話の国番号(カントリーコード)は、国際電気通信連合(ITU)によって厳格に決められています。

  • +81: 日本
  • +82: 韓国
  • +86: 中国
  • +1: アメリカ

しかし、「+80」単体の国番号は、世界地図のどこを探しても存在しません。 (※+800は国際フリーフォンとして存在しますが、+80だけが表示されるのは異常です)

なぜ存在しない番号が表示されるのか?

「存在しない番号からどうやってかけているの?」と不思議に思うでしょう。 これは「発信者番号偽装(スプーフィング)」という手口です。 犯人はインターネット回線を使った電話アプリ(VoIP)などを使い、表示される番号を好きな数字に書き換えて発信しています。
分かりやすく例えるなら、「泥棒が、警察官の制服(偽の番号)を着て玄関の前に立っている状態」と同じです。中身は犯罪者ですが、見た目の数字だけを偽造しています。

犯人はインターネット回線を使った特殊なアプリを使い、表示される番号を好きな数字に書き換えて発信しています。

  • 日本の国番号「+81」に見間違えさせて安心させるため
  • 「なんだろう?」という好奇心を煽って電話に出させるため

これが、犯人があえて「+80」を使う理由です。

国番号(+◯)国名備考・特徴
+1アメリカ・カナダ北米全体で利用。詐欺電話の報告も多い
+7ロシア・カザフスタン広範囲をカバー。情勢によって不審着信が増加傾向
+20エジプト観光客向けの詐欺電話が報告あり
+27南アフリカ国際ビジネスでの利用が多い
+30ギリシャ欧州からの正規利用が多い
+31オランダビジネス関連で利用されやすい
+33フランス正規利用が多いが迷惑SMSも散見
+34スペイン留学や観光で利用者多い
+39イタリア観光やEC詐欺で番号が悪用されることも
+44イギリス国際金融系詐欺で話題にのぼることも多い
+49ドイツ正規利用が多いがスプーフィング報告もあり
+60マレーシアコールセンターを装った詐欺電話が増加
+62インドネシア技能実習生関連で日本への着信も多い
+63フィリピン日本国内での詐欺SMSに利用されやすい
+65シンガポール金融詐欺や投資勧誘で悪用される例あり
+66タイ観光客や技能実習関連で着信が多い
+81日本日本の国番号。国内では「0」を取って国際発信
+82韓国日本との交流が多く、正規・不正利用ともに多い
+84ベトナム技能実習生・留学生関連で着信が増えている
+86中国詐欺電話の報告が特に多い番号
+852香港国際ECや詐欺SMSによく悪用される
+853マカオカジノ関連の勧誘電話として利用されやすい
+886台湾日本とのビジネスや観光で正規利用多い
+90トルコオレオレ詐欺的な電話番号で検索数増加
+91インドIT系ビジネスや詐欺電話の両方で登場
+92パキスタン国際詐欺電話の発信元として報告あり
+234ナイジェリア「ナイジェリア詐欺」で有名な国番号
+971アラブ首長国連邦(UAE)投資詐欺・不審SMSが増加
+998ウズベキスタン不審な国際電話として検索されることがある

出るとどうなる?報告されている3つの詐欺手口

もしこの電話に出てしまうと、どうなるのでしょうか?現在報告されている主な被害事例は以下の3つです。

① 中国語の自動音声(大使館・公安を騙る)

最も多いのがこのパターンです。出ると突然、機械的な中国語のアナウンスが流れます。

  • 「中国大使館です。重要なお知らせがあります」
  • 「あなたのパスポートに異常があります」
  • 「緊急の荷物が届いています」 これらは在日中国人を狙った詐欺ですが、プログラムで無差別に発信しているため、日本人にも大量に着信しています。言葉がわからなければ即切りでOKですが、「9番を押してください」などの指示に従うと、詐欺師(オペレーター)に繋がり、個人情報を聞き出されます。

② ワン切り(国際ワン切り詐欺)

「プルル…」とワンコールだけで切れ、着信履歴に「+80...」を残す手口です。 気になって折り返すと、30秒で数百円〜数千円という超高額な国際通話料が発生する国(衛星電話など)に繋がります。 この通話料の一部が、キックバックとして詐欺グループの懐に入る仕組み(IRSF)です。 「知らない番号には折り返さない」。これが鉄則です。

③ 架空請求・フィッシングSMS

電話に出ると、「未納料金がある」「法的措置を取る」といった自動音声が日本語で流れ、SMS(ショートメール)で偽の支払いサイトへ誘導されるケースも増えています。

今すぐできる!国際電話詐欺をシャットアウトする設定方法

「無視すればいい」とは言っても、頻繁にかかってくると気持ち悪いですよね。 スマホの設定やキャリアのサービスを使って、国際電話そのものをシャットアウトしてしまいましょう。

【最強の対策】キャリアの「国際電話停止」サービスを使う

ドコモ、au、ソフトバンクの大手3社は、国際電話の発信・着信を止める無料オプションを提供しています。これを申し込むのが最も確実です。

  • ドコモ: 「国際電話一括設定(無料)」 My docomoから「国際電話着信規制」をONにするだけで、海外からの電話をすべてブロックできます。
  • au: 「国際電話着信拒否(無料)」 My auまたは電話窓口(157)から申し込み可能です。
  • ソフトバンク: 「国際電話着信拒否(無料)」 My SoftBankから設定変更可能です。

iPhoneの設定でブロックする

キャリアの設定が面倒な場合は、iPhone本体の設定でも対策可能です。

  1. 「設定」アプリを開く。
  2. 「電話」をタップ。
  3. 「不明な発信者を消音」をONにする。 これで、連絡先に登録していない番号からの着信は音ならず、通知も来なくなります(履歴には残ります)。

Androidの設定でブロックする

機種によりますが、多くのAndroid端末で同様の設定が可能です。

  • 「不明な発信者」をONにする。
  • 「電話」アプリを開く。
  • 右上のメニュー(︙)から「設定」をタップ。
  • 「ブロック中の電話番号」などを選択。

絶対に出てはいけない3つの理由

「記事を読む前に、うっかり出てしまった…」という方もいるかもしれません。 焦らないでください。出ただけなら、まだ被害は最小限で済みます。

高額な通話料を請求される(国際ワン切り詐欺)

着信履歴を見て折り返すと、30秒で数百円〜数千円という超高額な通話料が発生する国(衛星電話など)に繋がることがあります。

この通話料の一部が、キックバック(報酬)として電話会社から詐欺グループの懐に入る仕組みになっています。彼らにとって、あなたに電話をかけさせること自体が「集金」なのです。

リスクは「カモリスト」への掲載

これが最大のリスクです。電話に出るということは、犯人に対して「この電話番号は現在使われていて、しかも知らない電話に出る人物だ」と教えてしまうことになります。

一度出ると、あなたの電話番号は「騙しやすい人のリスト(通称:カモリスト)」に登録され、裏社会で売買されます。その結果、翌日から別の詐欺電話や、偽の未納料金を請求するショートメールが急増することになります。

犯罪に巻き込まれる

最近では、電話に出た人の声を録音し、AI(人工知能)で声を合成して、家族への「オレオレ詐欺」に悪用する手口も懸念されています。「はい」や「もしもし」の一言さえ、与えてはいけません。

よくある質問

「+80」からかかってきて、間違えて一瞬出てしまいました。すぐ切ったけど大丈夫ですか?

通話料以外の金銭的被害(データの抜き取りなど)は、今のところ報告されていません。ただし、「電話に出る人」としてマークされた可能性が高いです。今後しばらくは、知らない番号からの電話やSMS(ショートメール)を徹底的に無視してください。

警察に相談したほうがいいですか?

実害(金銭被害)がないなら相談しても解決しません。 警察も、海外からの自動音声電話を止めることはできません。 ただし、「お金を振り込んでしまった」「カード番号を教えてしまった」という場合は、直ちに警察(#9110)とカード会社に連絡してください。

LINE電話でも「+80」からかかってくることはありますか?

LINE通話は電話回線ではなくインターネット回線を使うため、「+80」という表示でかかってくることは仕組み上ありません。ただし、知らないアカウント(他人)から通話が来ることはありますので、LINEの設定で「通話の着信許可」をオフにするか、知らない人をブロック設定しておきましょう。

日本の国番号「+81」から始まる電話なら安全ですか?

一概に安全とは言えません。「+81」は日本の国番号なので、基本的には国内からの通話か、海外にいる日本人が日本の携帯を使っている場合です。しかし、最近はアプリを使って「+81」と表示させる詐欺電話も増えています。電話帳に登録していない番号には、たとえ「+81」でも出ないのが一番安全です。

着信拒否しても、末尾の番号を変えて何度もしつこくかかってきます。

それが、個別の着信拒否の限界です。犯人は機械を使って、ランダムに番号を変えながら何万件も発信しています。個別にブロックしてもキリがありませんので、記事内で紹介した携帯キャリアの「国際電話一括拒否」の設定を行うのが唯一の解決策です。

まとめ

「+80」からの電話は、100%詐欺です。好奇心で出たり、折り返したりするメリットは一つもありません。

  1. 「+80」は存在しない国番号。正体は詐欺グループの番号偽装。
  2. 出ると「カモリスト」に載り、折り返すと「高額請求」されるリスクがある。
  3. 個別の着信拒否はイタチごっこ。キャリアの「国際電話一括拒否」で元から断つのが正解。

「+80」なんて見たことのない番号が表示されたら、誰でも不安になるものです。でも、その正体さえ知ってしまえば、恐れる必要はありません。

この記事を読み終えたら、すぐにスマホの設定画面を開いてください。そして、あなたの大切な家族にも「プラスから始まる電話には出ないでね」と教えてあげてください。その一言が、詐欺被害を防ぐ大きな壁になります。

  • この記事を書いた人

deshi

フリーライターの deshiです。 かつて、とある作家の裏方として企画や調査を担当していました。そうした経験を活かし、ちょっと風変わりで角度のある視点から世の中を見つめています。 この「雑食系考察ブログ」では、日常の小さな違和感から時事ニュース、社会問題、ネット上の噂話まで幅広く取り上げ、「そんな見方もあったのか」と思える切り口を意識しています。 情報は事実ベースで収集・整理したうえで、私なりの視点で検証・考察しています。意見を押しつけることよりも、「一緒に考えてみませんか?」という姿勢を大切にしています。

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