私は15年間、パグの「さくら」と暮らしました。子犬の頃は留守番中に家具をかじり、ゴミ箱をひっくり返し、食卓のパンを盗むなど、いたずらの連続。何度も「どう𠮟ればいいのか」と悩みました。しかし専門家の助言や実体験から学んだのは「正しく𠮟れば、信頼関係を壊さず改善できる」ということです。この記事では、犬のイタズラに悩む飼い主さんに向けて、具体的な対処法と防止策を詳しく解説します。
こんな方におすすめ
- 留守番中や日常のイタズラに困っている方
- 正しい𠮟り方と防止策を知りたい方
- 信頼関係を保ちながら犬をしつけたい方
Contents
留守番時にイタズラがある
犬が留守番中にソファを破ったり、クッションを噛んだりするのは多くの飼い主が経験する悩みです。私も愛犬さくらを飼い始めた当初、帰宅すると靴が散乱し、ティッシュ箱が空っぽになって床一面に紙くずが広がっていたことがありました。仕事で疲れて帰ってきたときにその光景を見た瞬間、思わず大声を出してしまったこともあります。しかし後になって冷静に考えると、さくらは「嫌がらせ」でやったわけではなく、ただ孤独や退屈に耐えられなかったのだと気づかされました。
留守番時のイタズラの大きな原因は「分離不安」と「エネルギーの余り」です。特に子犬や若い犬は、飼い主がいなくなることで強い不安を覚え、ストレス発散として物をかじったり荒らしたりします。獣医行動学の研究でも、分離不安を持つ犬の多くが留守中に破壊行動を示すと報告されています。
対応の基本は「環境づくり」と「習慣化」です。出かける前にしっかり散歩をして体力を発散させ、噛んでもいいおもちゃや知育トイを与えておく。クレートトレーニングを取り入れるのも効果的で、犬にとって安心できる「自分の巣」を作ってあげることで落ち着いて待てるようになります。また、ラジオや音楽を小さな音で流すと生活音が残り、不安を軽減できます。最近ではペットカメラを通じて声をかけたり、おやつを与えられる機器も登場しており、孤独感を和らげるのに役立ちます。
ここで重要なのは「帰宅後に𠮟らないこと」です。家具を壊していても、時間が経った後では犬は自分の行為と𠮟られることを結びつけられません。現行犯で「ノー」と短く伝える以外は無意味なのです。私も帰宅後の散乱を見て怒鳴ったことがありますが、さくらは怯えるだけで行動は改善しませんでした。逆に留守番前に運動を取り入れたら、数週間で被害が減少。犬が満たされるといたずらは自然に減るのだと実感しました。
留守番時のイタズラは「問題行動」ではなく「助けを求めるサイン」と捉えると心が楽になります。飼い主が環境を整えてあげれば、犬は必ず応えてくれます。
ゴミ箱をイタズラする
【犬がゴミ箱を漁る】これは多くの飼い主が一度は悩む行動です。我が家でも、愛犬さくらが子犬の頃、台所のゴミ箱を倒して中身を引っ張り出し、部屋中に散乱させたことが何度もありました。帰宅すると生ゴミの臭いが充満しており、怒りや落胆を抑えきれないこともありました。しかし、よく観察すると「食べ物の匂いに引き寄せられている」「退屈しのぎで探検している」など、犬の本能的な行動が背景にあることがわかります。
犬にとってゴミ箱は「宝探し」の場所です。とくに肉や魚の匂い、甘い匂いは嗅覚が鋭い犬にとって魅力的で、我慢できない誘惑になります。さらに、飼い主が見ていないときにゴミをあさると、注目を引けることを学習するケースもあります。つまり「叱られる=飼い主が構ってくれる」と誤解してしまい、行動が強化されるのです。
対策の基本は「環境管理」です。まずは物理的にゴミ箱をあされないようにすること。蓋つきのゴミ箱を使用したり、ゴミ箱そのものを犬の届かない場所に移動させるのが最も確実です。我が家では、倒されにくいステンレス製のペダル式ゴミ箱に変えてから、被害が大幅に減りました。さらに、生ゴミは溜め込まずこまめに処理し、匂いの刺激を減らすことも大切です。
行動学的な視点からは、犬に「代わりの行動」を用意することも効果的です。噛んでよいおもちゃや知育トイを与えることで、退屈を紛らわせ、ゴミ箱への興味を薄れさせられます。また、ゴミ箱をあさった瞬間に現行犯で「ノー」と短く叱り、すぐに正しい行動へ誘導し、できたら褒める。この一貫した対応を続けることで、犬は次第に「ゴミ箱に近づくと楽しくない」「おもちゃで遊ぶと褒められる」と学習します。
注意点として、ゴミ箱を漁る行動を「いたずら」と片づけるのではなく、犬にとっては「本能的で自然な行為」だと理解することが大切です。怒鳴ったり叩いたりしても改善はせず、むしろ信頼関係が壊れてしまいます。私自身、感情的にさくらを叱ったときは、彼女が後ずさりして怯えるだけで、翌日にはまた同じことを繰り返してしまいました。行動を止めたいなら、環境を変える・代替行動を与える・現行犯で短く注意する。この3点が鍵です。
ゴミ箱を荒らされるのは飼い主にとってストレスですが、正しく工夫すれば必ず改善します。犬を責めるより「どうすれば成功体験を積ませられるか」を意識することが、問題解決の近道です。
イタズラが酷くて困っている
「毎日のように何かを壊される」「片付けても片付けてもイタズラされる」こうした悩みは、多くの飼い主に共通する切実な声です。私自身も、愛犬さくらが若い頃は家具やスリッパを噛み、壁紙を剥がしたことすらありました。帰宅するたびにため息をつき、時には声を荒げてしまった経験もあります。しかし、その後専門書やトレーナーの意見に触れ、「イタズラが酷いのは飼い主の接し方や環境設定が不十分だから」という事実に気づかされました。
犬のイタズラがエスカレートする大きな原因は「欲求不満」と「注目を得たい気持ち」です。十分な運動や刺激を得られない犬はエネルギーを持て余し、噛んだり荒らしたりして発散します。また、飼い主が構ってくれない時間が長いと、あえて物を壊すことで注目を引こうとするのです。特に賢い犬種や若い犬は、頭と体を使った遊びや訓練を与えないと行動が悪化しやすいと、獣医行動学の研究でも報告されています。
解決の第一歩は「生活リズムの見直し」です。朝晩の散歩をしっかり行い、知育トイや引っ張り遊びなどで頭を使わせる。退屈させない環境を整えることが、イタズラを減らす最も効果的な方法です。我が家でも、1日2回の長めの散歩に加えて、週に数回ドッグランで思い切り走らせるようにしたら、室内での破壊行動が目に見えて減りました。
次に大切なのは「正しい叱り方」と「褒める習慣」です。酷いイタズラを見た瞬間、感情的に怒鳴ってしまいがちですが、それでは犬は「飼い主が怖い」だけを学びます。効果的なのは、現行犯で短く「ノー」と伝え、すぐに正しい行動に誘導し、その後しっかり褒めること。例えばソファを噛んでいたら「ノー」と止め、噛んでよいおもちゃを渡し、遊べたら褒める。これを繰り返すことで、犬は「壊すよりも褒められる方が楽しい」と学習していきます。
ただし、あまりにも行動が酷く、自己流で改善が難しい場合は、プロのドッグトレーナーに相談することも大切です。専門家は犬の性格や環境を見極め、適切なアプローチを提案してくれます。私もさくらの噛み癖が収まらない時期に相談したところ、「散歩中に指示を出す訓練」を勧められ、それを実践したら自宅での問題行動がぐっと落ち着きました。
| 原因 | 行動の特徴 | 効果的な対策 |
|---|---|---|
| 運動不足 | 家具や壁を噛む/部屋中を走り回る | 散歩時間を増やす/ボール遊び・知育トイで発散 |
| 退屈・刺激不足 | ティッシュを散らかす/ゴミ箱をあさる | 留守番前に頭を使う遊びを取り入れる/おもちゃローテーション |
| 分離不安 | 留守番時だけ酷くなる/鳴き声や破壊行動 | クレートトレーニング/外出時に声をかけすぎない/ペットカメラで安心感を補助 |
| 注目を引きたい | 飼い主が見ている時にわざとする | 無視する→正しい行動を褒める/構って欲しい欲求を遊びで満たす |
| 習慣化 | 特定の時間帯・場面で繰り返す | 行動が始まる前に環境を変える(ゴミ箱を隠す等)/プロのトレーナー相談 |
「イタズラが酷い」と感じたら、それは犬が飼い主に「もっとかまって」「もっと運動させて」と伝えているサインです。苛立ちや怒りで対応するのではなく、原因を掘り下げ、生活改善としつけの工夫で向き合えば、必ず改善に向かいます。
わざとイタズラをする
「うちの子はわざとイタズラをしているに違いない」そう感じる瞬間は、多くの飼い主にあるはずです。私自身も、愛犬さくらが目の前でティッシュを引き出しながら、こちらをチラチラと見ている姿を見て、「完全にわざとやっている」と思ったことが何度もあります。しかし行動学の観点から言うと、犬は人間のように“嫌がらせ”をするためにイタズラをしているわけではありません。実際には「飼い主の注意を引きたい」「刺激が欲しい」「遊びに誘っている」などの動機が隠れているのです。
犬はとても賢く、学習能力が高い動物です。飼い主が反応すると「この行動をすると構ってもらえる」と理解します。たとえそれが𠮟る反応であっても、犬にとっては「無視されるよりずっと良い」結果になります。そのため、わざとティッシュをばらまいたり、靴をくわえて走り回ったりするのは、「見て!遊んで!」というメッセージであることが多いのです。特に留守番が長い犬や、普段から飼い主と過ごす時間が少ない犬ほど、こうした行動が目立ちやすいといわれています。
この場合の解決策は、「無視と代替行動」の組み合わせです。犬がイタズラを始めても大げさに𠮟らず、落ち着いて無視する。そして同時に「噛んでよいおもちゃ」や「引っ張り遊び」に誘導し、そちらで遊べたら大いに褒める。こうすることで、犬は次第に「飼い主の関心を得るなら正しい遊び方をしたほうがいい」と学んでいきます。実際、私もさくらがわざとティッシュをばらまいたとき、反応せずに静かにおもちゃを差し出したところ、何度か繰り返すうちにティッシュへの興味が薄れ、自然と遊びにシフトするようになりました。
また、日常生活で十分に犬と向き合う時間を確保することも重要です。散歩の質を上げる、頭を使うトレーニングを取り入れる、一緒に遊ぶ時間を意識的に増やす。こうした積み重ねが「わざとイタズラをする必要のない」満たされた犬を育てます。行動学の専門家も「不適切な行動を減らす最も効果的な方法は、望ましい行動を増やすこと」と指摘しています。
| 原因 | 行動の特徴 | 効果的な対策 |
|---|---|---|
| 注目を得たい | 飼い主を見ながら物を噛む/わざと物を落とす | イタズラ中は反応せず無視/落ち着いた行動をしたら褒める |
| 遊びの誘い | 飼い主の前で物をくわえて走る/追いかけられるのを期待する | 「持ってきて遊び」に切り替える/引っ張り合い・キャッチボールで代替行動を提供 |
| 退屈・刺激不足 | 留守番後や雨の日に増える | 散歩・遊びの時間を増やす/知育トイやコングで時間を持たせる |
| 学習された行動 | 過去にイタズラで構ってもらえた経験がある | イタズラ=無視の一貫性を保つ/正しい行動を強化する |
| ストレス発散 | 新しい環境・来客後などに頻発 | 安心できる空間を用意/静かな時間を設ける/スキンシップで安心感を与える |
飼い主にとっては困る行動でも、犬にとっては「遊びの延長」であることがほとんどです。イタズラを「わざと」と捉えて腹を立てるのではなく、背景にある気持ちを理解し、正しい方向へ導いてあげることが、信頼関係を深めながら問題を解決する近道です。
イタズラはいつまで続くか
「このイタズラ、いつになったら終わるのだろう…」とため息をついたことがある飼い主は多いでしょう。私自身も、愛犬さくらが子犬の頃は毎日のようにティッシュを引き出したり、家具の角を噛んだりしており、「まさか一生続くのでは?」と本気で不安になった時期がありました。けれども安心してください。犬のイタズラは必ず落ち着いていきます。そのタイミングは犬の年齢や環境、しつけ方によって異なりますが、多くの場合、成長とともに改善が見られます。
一般的に子犬のイタズラがピークを迎えるのは生後4〜12か月頃です。歯の生え変わり時期は特に物を噛みたくなるため、靴や家具が標的になりやすくなります。その後、成犬になるにつれて体力や欲求が安定し、適切なしつけや生活習慣があれば、イタズラの頻度は自然と減少していきます。私の経験では、さくらも1歳半を過ぎた頃から落ち着きが見られ、破壊的なイタズラは大幅に減りました。
ただし、成長すれば自動的に止むとは限りません。環境が整っていなかったり、運動不足やストレスが続いたりすると、成犬になってもイタズラを繰り返すことがあります。特に頭の良い犬やエネルギッシュな犬種は、刺激が不足すると成犬以降もいたずらを続ける傾向があります。そのため「いつまで続くか」は年齢だけでなく、日々の生活の質にも大きく左右されるのです。
改善のためには、「叱る」より「予防と代替」を重視しましょう。かじっていいおもちゃを与える、知育トイで頭を使わせる、十分な散歩で体を疲れさせる。こうした取り組みが積み重なれば、犬は「イタズラをする必要がない」と学んでいきます。専門家も「問題行動は犬の成長に任せるのではなく、飼い主が適切な行動に導くことで解決が早まる」と強調しています。
また、飼い主の接し方次第でイタズラの終息は大きく変わります。帰宅後に壊れたものを見て感情的に叱っても、犬は行動と結びつけられず、むしろ不安が強まるだけです。現行犯で「ノー」と短く伝え、正しい行動をしたら褒める。この一貫した態度が改善を早めるカギです。
| 成長段階 | イタズラの特徴 | 飼い主ができる対策 |
|---|---|---|
| 子犬期(~6ヶ月) | なんでも噛む/好奇心で探索/トイレシートを破る | 噛んでよいおもちゃを与える/現行犯で「ノー」と伝える/安全な環境づくり |
| 若犬期(6ヶ月~2歳) | 体力が有り余り破壊行動が増える/留守番が苦手 | 散歩や運動量を増やす/知育トイを活用/クレートで安心できる空間を作る |
| 成犬期(2歳~6歳) | 習慣化したイタズラが残ることも | 正しい行動を褒めて強化/不要な刺激を避ける/生活リズムを安定させる |
| 壮年期以降(7歳~) | イタズラは減るが、退屈から軽度の行動が出ることも | 脳トレや簡単な遊びを継続/スキンシップを増やす/健康チェックを並行 |
| 個体差あり | 落ち着く時期は犬によって異なる | 成長+環境改善で多くは減少/改善しない場合は獣医師やトレーナー相談 |
結論として、犬のイタズラは多くの場合、成長と環境改善で数年以内に落ち着きます。「一生続くのでは?」という不安は不要です。飼い主が正しい方法で導いてあげれば、やがてイタズラは過去の思い出に変わり、愛犬との生活はより穏やかで快適なものになります。
イタズラ防止グッズ
犬のイタズラ対策で大きな助けになるのが「イタズラ防止グッズ」です。しつけの基本は飼い主の接し方や環境づくりですが、それだけでは限界を感じることもあります。特に留守番中や目を離した隙にイタズラされるケースでは、物理的に防ぐアイテムが効果を発揮します。私自身も、愛犬さくらが若い頃に家具やゴミ箱を荒らしたとき、さまざまなグッズを試し、一定の効果を実感しました。
代表的なのは「蓋つきゴミ箱」や「倒れにくいステンレス製ゴミ箱」です。匂い漏れを防ぎつつ犬が物理的に開けられない構造になっているため、最も実用的な対策といえます。さらに、コンセントやコード類を守る「コードカバー」も必須。感電事故を防ぐ安全面での効果もあります。家具や柱を守るには「苦味スプレー」が役立ち、噛んだときに嫌な味を感じることで自然と対象から離れていきます。我が家でもテーブルの脚にスプレーを使ったところ、数回で噛む習慣が減りました。
また、イタズラ防止と同時に「代替行動」を促すグッズも有効です。知育トイやコングなどにフードを詰めて与えると、犬は長時間夢中になり、退屈や不安を紛らわせることができます。特に留守番時には強い味方になります。犬の噛み欲求を満たすための「デンタルガム」や「ロープトイ」も、家具や靴を守るのに大きく貢献します。
さらに最近では「ペットカメラ」や「自動給餌器」といったスマートグッズも登場しています。外出先から声をかけたり、おやつを与えたりできるため、孤独感や分離不安を軽減し、イタズラ防止につながります。私も在宅勤務が増える前はペットカメラを使っていましたが、さくらが寂しさからティッシュを引き出す頻度が減ったのを実感しました。
ただし注意すべきは、グッズだけに頼らないことです。苦味スプレーを使っても他の物を噛んだり、ゴミ箱を変えても別のいたずらをする可能性があります。あくまで「環境を整える補助」として使い、根本的には十分な散歩や遊び、正しいしつけを並行することが大切です。
イタズラ防止グッズは、飼い主の工夫次第で大きな効果を発揮します。「怒鳴る」「叩く」といった誤った対応ではなく、環境を整えながら犬に成功体験を積ませるためのサポートとして活用するのが理想です。
よくある質問
イタズラを見つけたらすぐに叱るべきですか?
叱るのは「現行犯」のときだけ効果があります。帰宅後に散乱を見て叱っても、犬は行動と結びつけられず混乱するだけです。現場で短く「ノー」と伝え、すぐに代替行動へ誘導し、正しくできたら褒めることが重要です。
成犬になってもイタズラが続くのは異常ですか?
異常ではありません。多くの場合、運動不足や刺激不足が原因です。散歩を増やす、遊びを工夫する、知育トイを導入するなどで改善するケースがほとんどです。ただし極端な場合は、分離不安やストレス性の行動が疑われるため獣医やトレーナーに相談をおすすめします。
イタズラ防止グッズだけで解決しますか?
グッズはあくまで補助的なものです。確かに一定の効果はありますが、それだけでは根本的な解決にはなりません。散歩・遊び・しつけをバランスよく取り入れることで、初めて持続的に改善します。
イタズラを全くしない犬はいますか?
個体差はありますが、ほとんどの犬が子犬期には多少なりともイタズラを経験します。逆に全くイタズラをしない犬は、もともと性格が落ち着いているか、飼い主の環境づくりが非常に上手なケースです。
まとめ
犬のイタズラは、飼い主にとって日々のストレス要因になりやすいものです。しかし一つひとつの行動には必ず理由があり、それを理解することが解決の第一歩になります。「留守番時にイタズラをする」のは孤独や分離不安から、「ゴミ箱をあさる」のは食べ物の匂いに惹かれる本能から、「イタズラが酷くて困っている」と感じるのは運動不足や欲求不満のサインであることが多いのです。また「わざとイタズラをする」ように見える行動も、実は飼い主の注目を求めているだけに過ぎません。そして「イタズラはいつまで続くか」という不安も、成長と環境改善によって自然と落ち着くことがほとんどです。さらに「イタズラ防止グッズ」を上手に取り入れることで、物理的に環境を整える補助ができます。
重要なのは「𠮟る」ことではなく「正しく導く」ことです。帰宅してから叱っても犬は理解できません。現行犯で短く注意し、すぐに正しい行動に誘導し、できたら褒める――この流れを徹底することが、行動改善の近道です。また、叱るよりも「事前に防ぐ」工夫が大切です。散歩や遊びで体力とストレスを発散させ、知育トイや代替行動を用意し、環境を整える。この積み重ねが、犬に「イタズラをする必要がない」生活を与えます。
私自身、愛犬さくらと過ごした15年間で数え切れないほどのイタズラに悩まされました。靴を噛まれ、壁紙を剥がされ、ティッシュをまき散らされ…そのたびに「またか」と落胆しましたが、生活の工夫を重ねることで徐々に改善されていきました。そして振り返ると、イタズラの一つひとつが犬との思い出となり、今では懐かしく笑える出来事に変わっています。
飼い主としてできることは、ただ怒るのではなく「なぜそうするのか」を考え、犬が安心して過ごせる環境を作ることです。イタズラは飼い主への挑戦ではなく、犬からのSOSであり、愛情を求めるサインでもあります。イライラする気持ちを少し抑え、原因に目を向け、正しいしつけと環境改善を積み重ねれば、イタズラは必ず減少し、やがて信頼と安心に満ちた関係が築かれます
| 課題 | 主な原因 | 効果的な対策 |
|---|---|---|
| 留守番時にイタズラがある | 分離不安・退屈・運動不足 | 散歩で体力発散/知育トイの活用/クレートトレーニング/音楽やラジオを流す |
| ゴミ箱をイタズラする | 食べ物の匂い・注目を引きたい | 蓋つきゴミ箱/匂い管理/現行犯で「ノー」→代替おもちゃに誘導 |
| イタズラが酷くて困っている | 欲求不満・刺激不足 | 散歩や遊びの質を向上/褒めと叱りの一貫性/必要ならプロに相談 |
| わざとイタズラをする | 注目を得たい・遊びの誘い | 無視+代替行動に誘導/正しく遊べたら褒める/日常での関わりを増やす |
| イタズラはいつまで続くか | 子犬期の欲求/環境要因 | 成長で自然に減少/生活改善で早期解決/現行犯で短く注意 |
| イタズラ防止グッズ | 環境管理不足 | 蓋つきゴミ箱/苦味スプレー/コードカバー/知育トイ・コング/ペットカメラ |
参考リンク
- 公益社団法人 日本動物病院協会「家庭犬のしつけ方講座」
家庭犬の基本的なしつけ方を体系的に紹介。ほめて伸ばすアプローチを推奨。 - 認定家庭犬しつけインストラクター(JAHA)
「ほめてしつける」ことを中心に、飼い主と犬の信頼関係を築くための指導制度。 - AVSAB「Humane Dog Training」ポジションステートメント
罰や強制に頼らない、報酬ベースの人道的なしつけを推奨する獣医行動学会の見解。 - ACVB(American College of Veterinary Behaviorists)
獣医行動学の専門家によるポジションステートメント。行動修正の科学的な手法を解説。 - Veterinary Behavior Consultations – Articles & Books
犬の問題行動や行動変容に関する学術記事や解説をまとめた海外リソース。 - 日本愛玩動物協会(JPC)
動物愛護や適正飼養に関する啓発活動を行う日本の公益団体。
